ドメインには、アルファベットしか使用できないと思っていませんか?実はアルファベットだけではなく、URLに漢字やひらがなを用いた日本語ドメインも使うことができます。今回は日本語ドメインの仕組みやデメリット、また日本語ドメインの検索方法から登録方法まで日本語ドメインに関する情報を集めました。
目次
- 日本語ドメインとは
- 日本語ドメイン変換の仕組み
- 日本語ドメインのデメリット
- 日本語ドメインの検索方法
- 日本語ドメインが取得できるサイト
- 日本語ドメインの有名サイト一覧
- 日本語ドメインの効果的な導入方法
- まとめ
- 日本語ドメインに関してよくある質問
日本語ドメインとは
日本語ドメインとは、ひらがな、カタカナ、漢字など日本語で表記されるドメインのことです。どれかひとつの文字種だけではなく、ひらがな、カタカナや漢字を組み合わせたドメインを取得することも可能です。2003年から日本語ドメインをはじめアラビア文字やギリシア文字などを使った国際化ドメイン名が使用できるようになりました。ただし、日本語ドメインを使う場合でも「.jp」「.com」などのトップレベルドメインに日本語を使用することはできません。
日本語ドメイン変換の仕組み
日本語ドメインは、Punycode(ピュニコード)と呼ばれる英数字とハイフンを組み合わせた文字の羅列に変換されます。DNSは日本語ドメインに対応していないため、日本語ドメインを検索すると自動的にピュニコードに変換されます。ピュニコード変換後のドメインを元にDNSが該当のIPアドレスを探し、ウェブサイトを表示することが可能となります。日本語に限らず、国際化ドメイン名を使用する場合、ピュニコードに変換された後のドメイン名は「xn--」から始まる文字列になります。
日本語ドメインのデメリット
日本語ドメインには、覚えてもらえやすい、好きなドメインを取得できる可能性が高いというメリットがある反面、以下のようなデメリットがあります。
ピュニコード変換後はユーザーに不信感を与える可能性がある
日本語ドメインは、ブラウザ以外では「xn--bckg9c5bzeg7j.com」のようなピュニコードに変換された状態で表示されるため、意味不明な英数字の羅列されたドメインに不信感を抱いてしまうユーザーも少なくありません。日本語ドメインのウェブサイトは、メールやSNSで送信する際にはピュニコードに変換されます。その際に意味のわからない英数字とハイフンの文字列となってしまうため、ユーザーはスパムと勘違しクリック率が下がるという弊害があります。また、日本語ドメイン名と同じドメイン名でメールアドレスを取得すると、ピュニコードに変換されたものを使用することになってしまうため、ユーザーはスパムだと認識してしまう可能性があります。そのため、ドメイン名と同じメールアドレスを使用したい際には日本語ドメインは不向きです。
サーバーによっては使用できない
サーバーによっては日本語ドメインが使用できないケースがあります。日本語ドメイン取得を検討している場合には、使用したいサーバーが日本語ドメインに対応しているか確認する必要があります。また、日本語ドメインをピュニコードに変換した状態でサーバー登録しなければならないケースもあります。
日本国外へのサービスには向かない
日本語ドメインは、日本国外などの日本語を使用しないユーザー向けのサービスには不向きです。日本語で検索ができない、または日本語が理解できないと、日本語の文字列は意味を成しません。企業の海外進出や、ネットショップでの販売を海外向けにも行いたい場合には日本語ドメインは避けた方が良いでしょう。
日本語ドメインの検索方法
日本語ドメインを検索するには、日本語ドメイン登録会社のサイトを訪問します。日本語ドメインを検索するための専用検索窓が設けられている場合と、通常のドメイン名検索画面から日本語ドメインも検索できる場合があります。ただし、日本語ドメインを扱っていないドメイン登録会社のウェブサイトの場合、日本語を入力するとエラーが出てしまいますので、日本語ドメインを扱っているかどうかをあらかじめ確認しておくことをおすすめします。
日本語ドメインが取得できるサイト
それでは日本語ドメインが取得できるサイトをリストアップしましたので見ていきます。
お名前.comは、日本語ドメイン専用のページを設けています。検索窓からは複数の日本語ドメインを同時に検索することもできます。
MuuMuu Domainの場合、トップページの上部にある検索窓から日本語ドメインを探すことができます。
Xserver Domain(エックスサーバードメイン)
レンタルサーバーでも有名なXserverのドメイン取得サービスです。
IDC Frontier(アイディシーフロンティア)
ソフトバンクグループが提供するデジタルインフラサービスIDC Frontierのドメイン取得サービスです。
JPDirect(ジェーピーダイレクト)
「.jp」のドメイン名の登録・管理を行う株式会社日本レジストリサービスが提供する日本語ドメイン取得サービスです。
なお、Shopifyでは日本語ドメインの取得はできませんが、取得済みの日本語ドメインをShopifyのネットショップで使用することが可能です。
日本語ドメインの有名サイト一覧
さまざまな企業や団体などが日本語ドメインを使用していますので、日本語ドメインの有名サイトを一覧にしました。
日本語ドメインの効果的な導入方法
日本語ドメインを導入する場合、英数字のドメイン名も用意しておき、リダイレクトを使って英数字のドメインへ転送させる手法がおすすめです。
リダイレクトとは、ウェブサイトにアクセスがあった場合、別のドメインへ転送を行う仕組みです。例えば「お名前.com」の場合、ブラウザの検索バーに日本語のまま入力すると、「onamae.com」というページが開くように設定されています。この設定は誰でも可能で、ウェブサイト転送という設定を使い、日本語ドメインにアクセスがあった場合、わかりやすい英数字のドメイン名へ転送します。前述の日本語ドメインの有名なサイトもこの手法を使っています。
この方法を使うことで、日本語ドメインの視認性の高さを生かしつつ、メールやSNS上でも意味のある文字列を表示させることができる、ドメイン名と同じメールアドレスを使用できるといったメリットがあります。
まとめ
日本語ドメインの導入を検討している方は、上記に取り上げたようなメリット・デメリット、そして実際に活用されているシーンを知ることが重要です。そのうえで、ウェブサイトに合ったドメイン名を考えていくと良いでしょう。
日本語ドメインに関してよくある質問
ドメインを日本語で取得することはSEO的によくない?
日本語ドメインはSEOに影響がないとされています。しかし、SNSやメールでは意味不明な英数字の羅列に変換されるため、スパムと勘違いされてしまうリスクがあります。
ピュニコード(Punycode)とは?
ピュニコードとは、日本語のドメインを英数字とハイフンを組み合わせた文字の羅列に変換したものです。