「オリジナルデザインのTシャツの作り方がわからない」「IllustratorやPhotoshopのような難しいソフトには慣れていない」など、オリジナルTシャツを自分で作るのに壁を感じている方は少なくないでしょう。そこで、今回はデザインソフトが不要なTシャツデザインシュミレーターを紹介します。
今後、オリジナルTシャツや商品で事業を始めたいと思っている方は、デザインしたデータを元にオンデマンド印刷を利用すれば、必要な枚数ごとに印刷できるため在庫を抱える心配がなくなります。デザインを作成するのが趣味な方は、ハンドメイド作品を仕事にできるチャンスにもなるので、ぜひ参考にしてください。
Tシャツデザインシュミレーターとは?
Tシャツデザインシュミレーターとは、デザインソフトのような専用ソフトを利用せずに、オリジナルのTシャツデザインが作成できるツールです。Tシャツデザイン用のテンプレートやスタンプ、フォントなどが用意されていて、自分で撮影した写真を利用できるアプリ・サイトもあります。
また、Tシャツデザインの作成アプリやサイトによっては、作成したモックアップをPhotoshop用のPSDファイルとして無料でダウンロードできます。モックアップとは、作成したデザインを印刷した完成品そっくりに作られたイメージです。
無料でも自分で撮影した写真を利用してオリジナルデザインが作成できたり、ブラシやエフェクト機能などが豊富に用意されていたりします。デザイン初心者の方でも利用しやすい機能が多いので、無料のTシャツデザインシュミレーターから試してみると良いでしょう。
Tシャツデザイン作成アプリとサイトのおすすめ5選
Printful(プリントフル)
Printfulは、登録と月額料金が無料で利用でき、注文したときだけ料金が発生する仕組みのサービスです。
プリントオンデマンド印刷にも対応しているため、オリジナルTシャツの商品を1枚から注文できます。そのため、作ったTシャツを販売したい場合は在庫を抱える必要がなく、低リスク・低コストでビジネスを始められます。また、ドロップシッピングにも対応しているので、販売者は商品が売れても発送作業をする必要がありません。注文があると、Printfulが自動的に包装〜直接配達まで完結してくれます。
Tシャツ以外にも、パーカーやレギンス、スマホケースなどすべての商品にオリジナルデザインを利用できるので、Printfulは商品展開を検討している方にもおすすめです。サンプルを頼まなくても、ネットショップ用にモデル着用画像や商品画像なども作成可能です。
また、PrintfulとShopifyは連携が可能です。Printfulでデザインした商品をShopifyのショップページに同期し、注文が入るとPrintfulのドロップシッピングの仕組みにより、自動で注文処理が完了できます。手間のかかる作業はPrintfulにお任せできるので、作業効率アップが期待できます。
さらに、PrintifulとShopifyを連携すると新規モックアップを一度でアップロードできる機能や、顧客がオリジナル商品を注文する際に、名前やオリジナル画像などを追加できる「商品カスタマイズツール」も利用可能です。
メリット
- 1クリックでプリントや刺繍のモックアップが作成可能
- モックアップ画像は800種類以上
- 豊富なクリップアート、デザイン、テンプレートなどを利用してオリジナルデザインが一から作れる
- ゲッティイメージズの8,000万点以上の写真やイラストが利用できる
デメリット
- 商品あたりのコストがやや高い
UTme!(ユーティーミー)
UTme!は、ユニクロが提供している無料デザインサイトです。Tシャツ以外にも、パーカーやスウェット、トートバック、キッズサイズの商品も用意されていて、商品とカラーによって基本料金が変動します。
UTme!でデザインしたTシャツは、UTme!マーケットでも販売可能です。300円〜2,000円の間でデザイン費を設定でき、購入されればデザイン費が売上になります。UTme!マーケットの出品はスマホアプリかスマホのUTme!サイトからおこなうことができます。パソコンからは出品できません。
また、自分でデザインした商品でも、UTme!で注文し、印刷をした商品の場合は他のECサイトで販売できません。デザイン済みのモックアップをスマホのカメラロールに保存できますが、PSDファイルとしてダウンロードできないので注意しましょう。
オリジナルデザインの作成はサイトとアプリの両方で作成できますが、それぞれ利用できるエフェクトが違います。
サイトの場合は「オリジナル写真・テキスト・コラボスタンプ・オリジナルスタンプ」のエフェクトが利用可能です。スマホアプリの場合は写真だけでなく「キャラクタースタンプ(アプリのみのデザイン有)・ペイント・文字」が利用でき、エフェクトを選んでスマホをシェイクすれば「スプラッシュ・グリッチ・モザイク」など簡単に加工できます。
UTme!対象店舗なら、その場でデザインし、印刷してもらうこともできます。店舗でもオンラインと同じようにTシャツ以外の商品にオリジナルデザインの作成が可能です。しかし、対応商品カラーは「ホワイト・ナチュラル・ライトグレー・オフホワイト」のみなので、ブラックとグレーの商品を作りたい方は注意しましょう。
メリット
- 1枚から注文が可能
- 操作が簡単
- 用意されているスタンプで簡単にデザインができる
- UTme!マーケットで販売できる
- UTme!対象店舗が19店舗ある
デメリット
- テキストフォントやペイントカラーの種類が少ない
- UTme!でデザインした商品を、UTme!経由で印刷すると転売できない(デザインの著作権はある)
GIMP(ギンプ)
GIMPは、Photoshopと同じような機能が無料で利用できるデザイン作成アプリです。フィルターやブラシ、レイヤー、エフェクト機能など種類が豊富で、有料のデザイン作成アプリやソフトにも負けない機能を備えています。PSDファイルにも対応しているので、モックアップのPSDファイルをダウンロードしたい方にもおすすめです。
初心者の方でも比較的利用しやすいアプリですが、UTme!のように感覚で作成できるほど簡単ではありません。しかし、無料デザイン作成アプリで本格的なTシャツを作りたい方におすすめです。
メリット
- Photoshopと同等の機能を備えている
- PSDファイルに対応している
- 無料で本格的なデザインができる
デメリット
- 操作が少し難しい
- スマホでは利用できない
Snaptee(スナップティー)
Snapteeは、スマホで簡単にオリジナルTシャツをデザインできるアプリです。デザイン初心者でも簡単に操作ができ、自分で撮影した写真やInstagramに投稿している画像もTシャツデザインに利用できます。自分でイラストを描くのが好きな方も、スキャンしてTシャツデザインに利用可能です。
Snapteeは、Tシャツの他にタンクトップやスウェットシャツ、パーカーなどにもデザインを印刷できます。料金は商品によって変動し、デザインしたTシャツはSnaptee内で販売も可能です。商品価格の10%が売上になり、100ドルごとにPayPal経由で収益を受け取ることができます。
メリット
- テンプレートやフィルターが利用できる
- スマホ1台でオリジナルTシャツが作成できる
デメリット
- 洋服以外の商品展開が難しい
- ホームページやよくある質問などが英語表記
オートTシャツメーカー
オートTシャツメーカーは、画像をアップするだけで簡単にオリジナルTシャツを作成できるスマホアプリです。画像以外にもスタンプや筆、レイヤー機能などが利用できます。パーカーや子供服、バックやスマホケース、マグカップの雑貨類など、商品の種類が豊富です。
同じ会社の丸井織物株式会社が運営するUP-T(アップティー)で、デザインしたTシャツを販売できます。また、誰でも簡単に開けるネットショップ「BASE」との連携やUP-Tが発行した独自ドメインでオリジナルショップ運営も可能です。
メリット
- 1枚から作成可能
- テンプレがあるのでデザインが苦手な方でもデザインしやすい
- UP-Tサイト内でスマホアプリと同じような機能を使ってデザイン作成できる
デメリット
- テキストフォントや機能の種類が少ない
まとめ
Tシャツデザイン作成アプリは、自分で撮影した画像をアップしたり、用意されているスタンプやペイントを組み合わせたりするだけで、簡単にオリジナルTシャツが作成できます。Printfulは、ドロップシッピングシステムが利用できるため、発送や梱包作業にかかる手間が省けます。さらに、Shopifyを連携すると、新規モックアップを一度に同期させられる機能や商品カスタマイズツールなど利用できる機能の幅も広がります。モックアップが無料でPSDファイルとしてダウンロードできるアプリを探している方はGIMPがおすすめです。UTme!やSnapteeのように作成したデザインをアプリ元の会社でそのまま販売できるサイトもあるので、手軽にオリジナルTシャツを販売してみたい方はそちらから試してみると良いでしょう。
よくある質問
Photoshopと似た機能でTシャツデザインができるアプリやサイトはありますか?
GIMPは、Photoshopと同じような機能が無料で利用できるデザイン作成アプリです。
無料のTシャツデザインシュミレーターでおすすめはどれ?
- Printful
- UTme!
- GIMP
- Snaptee
- オートTシャツメーカー
文:Momo