ホームページのアクセス数を上げ露出を増やすことは、ネットショップの集客だけではなく多くの事業にとって欠かせません。どんなに優れたコンテンツや商品を提供していても、見てくれる人がいなければ、そのサービスの魅力がうまく伝わらないでしょう。
この記事では、ホームページのアクセスを増やす15の方法を紹介します。
目次
1. ユーザーの課題を解決するコンテンツの提供
ユーザーの課題を解決するようなコンテンツの提供はユーザーの満足度に直結し、再訪問や口コミでの拡散、シェアなどによってホームページのアクセス数を増やすことにつながります。また、ユーザー満足度が高いサイトは訪問者がホームページから離脱しにくく、Googleから高評価を得ることができます。その結果、検索順位が上がって新規ユーザーにも見つけてもらいやすくなります。
ユーザーの満足度を高めるためには、問題が解決される内容であると同時に、読み流しでもある程度理解できるように内容をわかりやすくまとめておくことが大切です。
2. 専門性や独自性があるコンテンツの作成
専門性や独自性のあるコンテンツを作成し他の類似サイトと差別化をすると、競合サイトよりアクセス数を伸ばすことができます。
自社製品やサービス、特定分野に深い知識がある場合は、その専門知識を活用して訪問者に有益な情報を提供します。専門性のある内容や信頼感がホームページ全体の信頼感にもつながり、「○○について知るならこのウェブサイト」と認識されアクセスしてもらいやすくなるでしょう。
キーワードからコンテンツを作成すると、競合記事と構成や内容が似てきてしまうため、既存の検索トップの記事に埋もれてしまいアクセス数を稼ぐのが難しくなります。その場合は、自社の強みや自身の経験から書けることを追加し、コンテンツにオリジナリティを出すことで競合記事と差別化しましょう。権威性の高い人や一般の方のリアルなコメントがあると、より面白いコンテンツにすることができます。
3. SEO対策
コンテンツのSEO(Search Engine Optimization 検索エンジン最適化)対策を行うことで検索エンジンからの評価を高め、掲載順位を上げることができます。掲載順位が上がると露出が増えるため、ホームページのアクセスアップにつながります。ホームページのアクセス数を増やすのに有効なSEO対策には、ペルソナに合ったキーワード設定やわかりやすいドメインやサブドメインを使ったURL、適切な目次・タグ設定などがありますが、それ以外にも数多く存在します。SEOチェックリストを作成し、一つずつ確認をしながらホームページを改善するのがいいでしょう。
4. 定期的な発信・リライト
コンテンツの発信を定期的に行うことで、常に最新情報を提供していることの証明になり、サイトの信頼感が高まりアクセスしてもらいやすくなります。新しいコンテンツの作成はもちろん、古い記事のリライトも行うようにしましょう。コンテンツの更新がないと、これまで見てくれていたユーザーも別のホームページに離れていってしまいますし、古い情報が残ったままだと、それを目にしたユーザーがサイトの信頼性に疑問を感じ離脱してしまいます。その結果、検索エンジンからの評価も下がり露出が減るという悪循環に陥ってしまう可能性もあります。
リライトした方が良いコンテンツの特徴は以下のようなものです。
- 検索順位が1ページ目の最後辺りで、長い間更新されていない
- 検索順位が高いが、クリック数が少ない
- 検索順位が低いが、クリック数が多い
検索順位が低い場合は、情報の更新やSEO対策を含めたリライトを行うことで検索エンジンからの評価が上がり、順位改善が見込めます。クリック数が少ない場合は、ディスクリプションやタイトルなど、検索で表示される箇所を変更してみましょう。順位向上による信頼獲得やさらなるアクセス数が見込めるので、クリック数が多くても掲載順位が低い場合はリライトを行いましょう。
5. 内部リンク・外部リンクの最適化
内部リンク(同じサイト内の別ページへのリンク)と外部リンク(他サイトへのリンク、または他サイトに掲載されている自社ホームページのリンク、被リンク)の適切な設定も検索エンジンからの評価を上げ、ホームページのアクセスアップにつなげることができます。
内部リンクはコンテンツと関連性の高いものやユーザーに有益なものを設定し、アンカーテキスト(リンクを挿入する文言)にキーワードなどを入れます。内部リンクを適切に設定することで、検索エンジンに正しく評価してもらうことができます。また、ユーザーがホームページを訪れた際に、関連情報を同じサイト内で探すことができるので、ホームページからの離脱を防げます。
外部リンク(他サイトに掲載されている自社ホームページのリンク、被リンク)が設定されれば、そのホームページが信頼性のある良いコンテンツであると判断されるため、検索エンジンからの評価を上げることができます。しかし、不自然に設定された外部リンクはかえって評価を下げる原因になってしまうので注意が必要です。良質な被リンクを獲得するためには、引用されやすい信頼性の高いコンテンツの提供や、他サイトとのコラボレーション、他サイトへの寄稿などを行いましょう。
6. スニペット表示
検索結果でタイトルの下などに表示されるスニペットを意識するようにしましょう。サイトの概要などを伝えるスニペットは、簡潔でわかりやすい内容にすることで、対象キーワードで検索した際に検索エンジンから説明文が引用され優先的に表示されるため、ユーザーのホームページ訪問につなげることができます。
例えば「Shopifyとは?」と検索した結果はこちらです。
また、検索単語や文章によっては、検索結果の回答と関連する質問項目が表示される場合があります。
これらの文章は全てホームページのリンクが挿入されているので、詳細な情報を知りたいユーザーをスニペット表示からホームページへと誘導できます。
ホームページのコンテンツを作る際は、結論から書くなど、スニペットでどのように表示されるかを意識して文章作成を行うことが大切です。
7. ホームページの視認性の向上
ユーザーがストレスなくホームページを利用できるように、サイトを見やすくすることが重要です。主にこれらの方法が挙げられます。
- パンくずリストの作成
- コンテンツのジャンル分け
- わかりやすいタイトル
- アイキャッチ画像や挿入画像の活用
- レスポンシブ対応
パンくずリスト(自分が今サイト内のどの位置にいるのかわかるようにするための表示:画像の2つ目の矢印)の作成や、コンテンツのカテゴリー分けなどで、自分がどのページを見ているのかすぐにわかるようなデザインにしましょう。そうすることで、同じホームページ内で気になるページにすぐに飛べるので、ホームページからの離脱を防ぎ、アクセス数の向上につながります。必要に応じてアイキャッチ画像や挿入画像を使用して、ホームページやコンテンツのイメージを視覚的に伝えることも有効です。
また、モバイル端末に合わせて画面サイズがかわるレスポンシブデザインにしておくことも大切です。パソコン画面かモバイル画面のどちらかにしか対応していないと、ユーザーが画面上で横スクロールをしたり文字を読むために画面サイズを変更させたりする必要があるので、手間が増え離脱につながってしまいます。
ユーザビリティを意識したホームページ構築を心がけてください。
8. ユーザーと交流する
コンテンツを好きで見てくれるユーザーとの交流もホームページのアクセスアップには重要です。既存のユーザーは定期的にホームページを訪問してくれやすく、積極的に反応してくれるので、企業コラボや期間限定キャンペーンを行った際のコンバージョンも担保することができます。
以下の要素を意識してホームページ運営を行いましょう。
- 共感を生むコンテンツの提供
- インタラクティブなイベントやコミュニケーション
- 読者限定プレゼントの実施
共感できる内容を提供することで、ホームページに対する信頼や愛着が生まれ、更新のたびにホームページを訪れてくれるようになるでしょう。ユーザーにアンケートを取り、その結果からコンテンツを作成すると共感を生みやすく、アクセス数獲得に有効です。ブログやSNSを運用している場合、ユーザーと交流できるようなイベントを開催し、フィードバックやコンテンツのリクエストなどをもらってサイトに反映させるのも、深い関係構築とホームページのアクセスアップにつながるでしょう。ユーザーによる口コミなどで新しい訪問者を獲得できる可能性もあるため、継続的にサービスを利用してくれるユーザーとの交流は重要です。
9. アクセス状況の解析・改善
ホームページのアクセス数を増やすためには、ウェブサイトへの訪問数や掲載順位などから分析するアクセス解析と、明らかになった問題点から改善点を見つけることを繰り返し行うことが欠かせません。
ホームページのアクセス解析を行うには、まずは目的を確認することが重要です。ただアクセス数の増減を見るだけではなく、運用しているホームページの目的に合った数値の変動があるのかを確認するようにしましょう。例えば、ホームページからサービスへの問い合わせにつなげることが目的の場合、アクセス数だけではなく、訪問者がどの割合で問い合わせフォームから問い合わせたのかを確認する必要があります。目的に対する現状を把握したら、どのようにしたら改善するのかを考えて検証します。そしてまた分析するというように、PDCAサイクル(Plan、Do、Check、Action)を回しながら、長期的な視点で施策を行っていくことが大切です。
10. 競合サイト分析
検索上位になるために必要な要素や差別化を図るためのポイントを確認できるので、競合他社の分析も行いましょう。分析の際に確認すべきポイントは以下の通りです。
- 競合サイトの流入キーワード
- 似た言葉での検索順位
- 対策キーワードと新しいキーワードを追加した順位
まずは競合サイトの流入キーワードを確認します。Googleアナリティクスやその他のキーワード分析ツールで見て、自社のホームページではどのキーワードが足りていないか確認をしましょう。確認したキーワードと自社のターゲットがマッチしていれば、コンテンツの見直しを行います。マッチしていない場合は、似たようなキーワードで検索して競合を確認しましょう。似たような意味の単語でも検索ボリュームが違うことがあるので、穴場のキーワードを見つけられる場合があります。
また、新しい要素を追加して検索してみることも大切です。例えば、「サブドメイン」とだけ検索する場合と「サブドメイン 方法」と検索する場合では検索ボリュームが異なります。要素を追加して検索し、競合サイトの検索順位が下がった場合は、競合と差別化を図れるチャンスです。コンテンツ内容を見直し、追加した単語で検索上位を狙えるように修正します。
ホームページの訪問数が伸び悩んでいる時こそ、競合サイトの分析を行い、打開策を見つけましょう。
11. SNSやメルマガでの発信
オーガニック検索(検索エンジンでの検索結果)と異なる流入元の確保やファンの獲得につながるので、SNSやメルマガでの発信もアクセス数の増加に必要な要素です。ホームページの更新などを告知することで、サイトから遠ざかっていたユーザーの目にとまりアクセスを促すことができます。
InstagramのアルゴリズムやYouTubeアルゴリズムなど媒体によって拡散度合いは異なるので、サイトのターゲット層が好む媒体やコンテンツを利用するなどうまく活用すると認知拡大につながるでしょう。SNSやメールを使ったマーケティングを行う際は以下のポイントを意識しましょう。
- 運用目的の整理
- ユーザーとのやり取りを生むコンテンツの作成
まずは運用目的を整理することが重要です。サイトへアクセスしてもらうだけで良いのか、サービスの利用や会員登録などを促すことが目的なのか、などを確認します。SNSを利用する場合、どの媒体でどのような内容を投稿していくのかも始める段階で考えると良いでしょう。例えば、若い世代にサイト訪問してもらうのが目的であれば、短い動画コンテンツを作ってTikTokやインスタストーリーなどでアプローチするのが良いでしょう。
また、ユーザーとやり取りをするのも重要です。アンケートやコメントなどで得たユーザーの話や意見などをもとにホームページのコンテンツを作ることで、SNSで交流したユーザーのホームページ訪問が期待できます。
加えて、SNSやメルマガでは業務とは直接関係のない日常や裏側などを公開することで、親近感や共感を得られ、積極的にサイトを訪問し反応してくれるファンになるかもしれません。
12. ネット広告の利用
ネット広告の利用も有効です。ネット広告は種類によってアプローチ方法が異なるため、無料広告や有料広告を予算や目的に合わせて検討しましょう。
有料広告には、TikTok広告など特定の層をターゲットにする場合により効果的な広告もあります。ほかにも、キーワードや掲載地域を設定できる広告もあるので、ホームページのアクセス数を上げるだけではなく、需要のあるターゲットにリーチし販売や問い合わせなどの目標達成にもつなげることができます。
ネット広告の種類は以下の通りです。
- リスティング広告
- ディスプレイ広告
- リターゲティング広告
- 純広告・バナー広告
- 記事広告
- 動画広告
- SNS広告
- メール広告
- デジタル音声広告
リスティング広告やリターゲティング広告では、特定のユーザーにリーチできるので、訴求したい対象が確定している時に使用します。SNSやディスプレイ広告では不特定多数のユーザーにリーチできるので、認知度の向上につながります。広告を打ち出す目的によって使い分けましょう。
13. オフラインからの動線確保
オフラインからの動線確保もホームページのアクセス数増加に有効な方法です。マルチチャネルを活用し、実店舗での対面でのやり取りや紙媒体でURLを掲載することで、ユーザーからの信頼を確保してホームページへ誘導することができます。
オフラインでホームページのURLを掲載する方法として、以下が挙げられます。
- 名刺
- パンフレット
- 店内掲示
- 郵便物
名刺や店内掲示は直接顔を合わせてホームページの概要などを自分の言葉で伝えやすく、相手の印象にも残りやすいため、アクセス獲得につながる可能性が高まります。パンフレットや郵便物などは、不特定の人にホームページの存在を伝えることができるので、広くアプローチしたい場合には有効です。
オフラインでサイトへ誘導する場合は、URLを手入力しなくても良いように、二次元コードなどを使って簡単にサイトへアクセスできるようにしましょう。
14. セキュリティの向上やコンプライアンス順守
セキュリティ対策をしっかりと行うのもホームページのアクセス数増加に関係しています。Googleは、SSL(Secure Sockets Layer)が導入されURLの冒頭がhttpsになっているサイトを優先的に掲載すると発表しています。また、URLからセキュリティ対策がされていることを確認できるので、ユーザーが安心してリンクをクリックするきっかけにもなるでしょう。
コンプライアンス順守も同様に大切です。サービスの手順や法律、ルールを守ることで、信頼できるホームページという印象を与えることができます。サービスを利用したユーザーがレビューサイトや口コミに良い評判を書き込み、そこから、興味を持ったユーザーが訪問してくれるかもしれません。信頼感を損なうとネットですぐに悪評が広まり、その結果ホームページのアクセス数が下がってしまうかもしれません。一度ネットに書き込まれた情報は削除するのが困難なので、常にコンプライアンス順守の意識を持ちましょう。
セキュリティ対策やコンプライアンス順守はアクセス数に関係ないと思わず、間接的に影響がある意識を持つことが重要です。
15. サイト運営環境の整備
サイト運営環境の整備を行うことも間接的にホームページのアクセス数増加につながります。検索エンジンからの評価を上げるには、定期的なコンテンツの更新やシステムやアルゴリズムの変更に合わせた対策が必要です。そのためには、サイト運営の担当人員の配置や時間の確保などが必要となります。
ほかにも、常に新鮮で面白いアイデアがないか考えたり、ファンとの交流や競合分析を行ったり、サイト運営に関わる業務は多岐に渡ります。そのため、人員の確保や外部委託など、規模や状況に合わせて環境を整えるようにしましょう。
まとめ
ホームページのアクセス数を増やすには、ユーザーに有益なコンテンツを定期的に作成しつつ、検索エンジンに評価してもらえるような施策を持続的に行わなければいけません。オリジナリティのあるコンテンツの提供やSNSでの交流、内部リンク設定やアクセス解析などさまざまな方法を活用すれば、検索エンジンでの掲載順位の向上から、SNSでの拡散、ユーザーエクスペリエンスの向上まで、多岐に渡るアプローチでアクセス数を増加させることができるはずです。
施策の効果が出るには時間がかかり、苦しい時を過ごすことがあるかもしれません。しかし、さまざまな方法をトライ&エラーで実行し、日々改善していくことでホームページの成長が見込めます。継続的な努力と創意工夫が、成功への鍵です。くじけずコツコツと改善を続け、ホームページのアクセスアップにつなげましょう。
文:Ryotetsu